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〓 ツインズ (双子城) 〓

エドミュア・タリーとロズリン・フレイの結婚式の夜
双子城の中で惨劇は起こった

その後、戦争中の束の間の休息で気を抜いていた北の兵の野営地に火が放たれ
予め奇襲のために備えていたフレイ兵による一方的な虐殺が始まった
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ハウンドはアリアを馬に乗せ、フレイ家の旗を掲げ偽装し城を抜け出そうとする
すると城門からやってくる馬にのせられた異様な物が見えた

北の王!北の王!北の王のお通りだ!

フレイ兵が勝ち名乗りのように声を挙げ、馬に乗せてきたもの
それは失った首の代わりにグレイウィンドの首を飾られたロブ・スタークの体だった
アリアはそれを自分の兄の姿だと理解したのかはわからないが
朦朧とした意識の中、そのおぞましい光景を見ていた
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冷酷残忍と恐れられるハウンドもその光景に絶句し
すぐに馬をひるがえし、燃える野営地を抜け走り去った
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その翌日、昨夜の惨劇によって血塗られた広間で一人食事を取るウォルダー・フレイ
女召使い達はこびりついた血を拭き、丁寧に床を磨く
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一晩にしてスロブ・スタークを初め、6千人の北の軍はほぼ全て殺された
例外として一人で逃げ切ったブラックフィッシュことブリンデン・タリー
そしてエドミュア・タリーは捕らえられて地下牢に監禁された

ウォルダーには昨晩ケイトリンによって殺された妻の前にも7人も妻がいて
昨晩失った妻もウォルダーが90歳に娶った当時は15歳の少女だった
そんな恥知らずなウォルダーを世間の諸侯達は笑っていた
しかし今は誉れ高きネッド・スタークやホスター・タリーは死に
その血を継ぐケイトリン、ロブはウォルダーによって殺された

今やリバーランはウォルダーフレイの物となり
ルース・ボルトンはスターク家の代わりに北部の監視者となった

彼(ロブ)は私の助言をことごとく聞き入れなかった
ささいな事にこだわらず傲慢にさえならなければ・・

あの小僧は自分の事を『若き狼』などと呼んでおった
自惚れおって・・若き狼に乾杯だ!
ところで戦争が終わったらウィンターフェルへ移るのかね?
あの城はシオン・グレイジョイが手に入れたと聞いたが・・
やつは伝書烏を全て殺したらしく、それから音沙汰なしだ


私はシオンを排除するためにラムセイを送り込んだ
ロブ・スタークはシオンと引き換えに鉄諸島の兵を見逃すと約束し
鉄諸島の兵はそれに従いシオンをラムセイに引き渡した
だがラムセイは・・・自分のやりたいようにやる子でね・・

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〓 ドレッドフォート 〓


シオンを拷問していた青年、それはルース・ボルトンの私生児ラムセイだった
そしてシオンが拷問されていた場所はディープウッドモットではなく
ウィンターフェルから遥か東にあるボルトン家の城ドレッドフォートだった

父親よりも冷酷で残忍なラムセイはどういう意図があるのかは謎だが
自作自演でシオンを一度逃がし助けてから裏切り、人間不信、絶望の底へ落とすような
手のこんだ拷問を楽しんでいた


うん、あの娘達の言ってたとおりだ、君のモノはとてもいいサイズだ
ん?・・・いやいや、これは豚肉の腸詰だよ・・俺がそんな野蛮に見えたかい?・・


去勢されたシオンの前で、さもそれっぽい大きさのソーセージを食べ
男性器を切り取られ生気を失ったシオンをからかうラムセイ
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幻肢ってのがあってね、失った体の部分があった場所がうずいたりするんだ
去勢されたやつのアレもそうだったりするのかな?
今後君が女の子の事を考えた時、君のアレはうずくのかな・・?

悪かった・・・ふざけすぎたな・・
母からは不具者に石を投げるような事はするなって言われてたんだ・・
でも父からは的確に頭に当てろって教わったんだな


殺せ・・・殺してくれ・・

何だって?・・死んでもらっちゃ困るんだ・・必要なんでね
君は・・・もはやシオン・グレイジョイって感じじゃないなぁ・・
君なんかにはふさわしくないよ・・・君はただの肉だ・・臭い肉・・
お前はリーク(悪臭)だ・・・リーク!君にピッタリだ!
お前の名前は何だ?



シオンは自分の名前をリークと呼ぶまでラムセイに殴られ続け
去勢に続き自分の名前まで奪われ、何かの抜け殻のようにすすり泣く
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〓 リバーランズ 〓


リバーランズの森の中、馬に乗り双子城から離れようとしていたハウンドとアリアは
フレイ兵が火を囲み食事と暖をとっている横を通りかかる
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昨夜の惨劇の様子をそれぞれ楽しげに語るフレイ兵達
その中の一人がロブ・スタークの体に狼の顔をつけたのは自分だと自慢げに話す
それを聞いたアリアは馬からスッと降り、フレイ兵達に近づく

お金をあげるから火にあたらせて

アリアはポケットからコインを出して見せ付け、男の気を引き
兄の遺体を晒し者にしたその男の首に短剣を突き刺した
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ハウンドによって残りのフレイ兵はすぐに片付けられたが
いつのまにか自分の短剣を奪い、無鉄砲に敵を殺しに行ったアリアに呆れる
今度やる時は先に俺に言え
ハウンドはアリアにそう言って、火にくべられていた肉を食べ始める
アリアはが男に渡そうとしたコイン、それはジャーケン・ハガーに貰ったものだった

「私に再会したい時はブラヴォスから来た者にこう言え」

アリアはジャーケンに言われたその言葉を思い出した

Valar Morghulis ヴァラ・モグリス・・

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〓 パイク城 鉄諸島 〓


シオンの父、バロン・グレイジョイの元に手紙が届けられ
その手紙を封じる蝋にはボルトン家の印が押されていた

ヤーラが傍で不安げに見守る中、バロンは手紙を開け読み始める
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鉄諸島領主及び、北部の侵略者バロン・グレイジョイ殿

次の満月までに北部にいる鉄諸島人のカス共を貴様達の故郷である薄汚れた島へ撤退させよ
最初の満月の夜に北部に残っっている全ての鉄諸島人を狩り、生きたまま皮を剥ぐ
ウィンターフェルにいた20人の鉄諸島人達と同じようにだ

同封した贈り物の小箱はシオンのお気に入りのオモチャだ
私がこれを取り上げた時、彼は泣いていたよ

即座に北部から撤退せよ、さもなければシオンのパーツを送り続ける

北部監視者及び、ドレッドフォート領主ルース・ボルトンの子
       ラムセイ・スノウより
 
  



ヤーラが開けた小箱には切り取られたシオンの局部が入っていた
バロンは手紙を読み終えた後、あっさりとシオンを切り捨てる旨をヤーラに言う

シオンはワシの命令の背いた・・・あいつは愚か者だ
シオンにグレイジョイ家を存続させる事はできん
ワシは奪った領地を放棄などせん・・やつはもう『男』でさえない


あの子はあなたの息子・・私の弟・・・グレイジョイの人間だ

鉄諸島の王である父の決定にヤーラは背き、独断でシオンを助けに行く
父の命令がなくとも実際に鉄諸島兵と艦隊を率いてきたヤーラにはそれができた
艦隊で最速の船と50人の精鋭を連れて、ヤーラはシオン救出へと出航した
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〓 ナイトフォート 壁 〓


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壁に作られた放棄された城ナイトフォート
今では廃墟となったその城に着いたブラン達はそこで夜を過ごす
やがて夜が更けるとブランはある怪談話を思い出した

ねずみの料理人を知ってるかい、彼はナイツウォッチのコックだったんだ
彼は王に対して何かしら怒ってた・・詳しい話は忘れたけど
ある日、王がナイトフォートにやってきた時、コックは王の息子を殺し
調理してその肉を豚のパイの中に混ぜた・・野菜とかも添えて
その夜、コックは王にそのパイを出し、王はその味がとても気に入っておかわりまでした

神はコックにのした事に怒り、彼の姿を大きな白いネズミに変え
自分の子以外は何も食べれない呪いをかけた
それ以来彼は自分の子達を食べながらナイトフォートを歩きまわってるとか

神が彼を呪ったのは殺しがどうこうとかじゃない
王に息子のパイを食わせたことでもない
迎え入れた客人を殺した事、それを神は許さなかったんだ

(殺人そのものでなく七王国に古くから伝わる歓待義務を破った事への怒り)
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ブラン達が眠りについたその夜遅く、井戸の中からうめき声のような声が近づいてきた
ブランとサマーがその音で目覚め、ミーラも起きた瞬間にナイフを抜き警戒する
やがて井戸の中から毛玉のような黒いずんぐりした人影が姿をあらわした

ミーラはその人影に飛び掛りナイフを突きつけ何物か問いただす
すると井戸の中からさらに赤ん坊を抱いた女が慌てて出てきた
黒いマントを着た男はサムというナイツウォッチ、そして女はギリーと名乗った

サムはダイアウルフと下半身不随の少年を見て、すぐにそれがジョンの弟だと理解した
ブランが塔から落ちた事、そしてホードーの事までジョンから聞いて知っていたサム
その話を聞いてブランもすぐにサムを信用した
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ジョンの弟なら僕の弟みたいなもんさ、できる事なら何でも手伝うよ
僕らを壁の北へ連れて行ってくれないか

まさかのブランの注文に顔が引きつるサムとギリー
奇跡的にホワイトウォーカーから逃れ、やっとの思いで壁を越えれたというのに
その死地へわざわざ行きたいと言う少年に面食らう

な・・なんだってあんな所へ行きたいと思うんだい・・
行きたいんじゃないよ、行かなければいけないんだ・・

サムは自分達とともに黒の城へ行くのが安全だと説得するが
ブラン達はホワイトウォーカーの事もすでに知った上で壁の北へ行く覚悟を決めていた
ホワイトウォーカーと死体の軍が動き出した今、国に安全な場所などどこにもなく
ナイツウォッチや七王国の王を名乗る者達でもウォーカーを止めれるかはわからない
サムはブラン達の強い覚悟を知り、たった今抜けてきた地下道を案内する


地下の坑道の出口に差し掛かり、サムはブランにドラゴングラスの槍先を渡し
ジョージェン、ホードーにも同じ槍先を、そしてミーラにはドラゴングラスの矢先を渡す
最初の人達の拳で見つけた古のナイツウォッチが残したドラゴングラス
ホワイトウォーカーの存在を知る者は多いが、それを倒したという者は数千年いなかった
偶然にも数千年ぶりにホワイトウォーカーを倒す術をサムは再発見した
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サムは幸運にもホワイトウォーカーを一体倒す事ができた
しかしホワイトウォーカーとワイトの軍は壁の向こうに数え切れないほどいて
サムはその恐ろしさを知ってる分余計にブランの事が心配で仕方なかった

一緒に黒の城へ行けたらよかったのに
できるなら僕もそうしたかったよ・・・ほんとに

特別な使命を持った子供達にそれ以上かける言葉も見つからず
サムとギリーは壁の向こうへと向かうブラン達を心配そうに見送った
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その後、サムとギリーは無事黒の城へとたどり着き
司令官の留守を預かるメイスター・エーモンに事情を説明しに行く
基本的にナイツウォッチの城に女性が立ち入る事はなく
その上、子供を連れた女をウォッチの一人が連れてくるなど有り得ない状況で
サムとギリーはエーモンの前で緊張が高まる

ウォッチに加わった時の誓いを覚えておるかねターリー
この子は私の子ではありません、彼女はクラスターの妻の一人です
私は国を守る盾・・国の人々を・・・彼女もその一人です
我々は野人を締め出すためにこの大きな壁を作ったのではありません
危機はせまっていますメイスター・エーモン
私は見たのです、我々全てに迫り来る事です


サムは具体的な事は言わなかったが、エーモンにはサムの言ってる事がすぐにわかった

ギリー、君と君の子はしばらく我々が受け入れよう
どうやら君を壁の向こうへ返す事はできないようだ


エーモンはサムに手紙を書かせ、黒の城で飼っている44羽全ての烏を送るように命じた
王国の危機となるホワイトウォーカーの出現を国中に知らせるために
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ナイツウォッチから寝返ったフリをして野人達と行動を共にしていたジョン
しかし野人達に間者だと知られ、馬に乗って逃げ出した

逃げる時にオレルの飼っていた鷹に負わされた顔の傷を途中の池で洗う
ふと振り返るとそこには追いかけてきたイーグリットがいた
イーグリットはジョンがウォッチの間者だと知った上でジョンと関係を持っていた
しかし結果的に自分を残してウォッチの元に戻ろうとするジョンを許せなかった
イーグリットはジョンに矢先を向けて弓を引く

仕方ないんだイーグリット、こうするしかなかった
俺が何者かわかってたんだろ・・もう戻らなければいけないんだ


あんたは何もわかってない・・ジョン・スノウ・・

知ってるさ・・
君を愛してる・・・君もそうだろ・・だが戻らなければいけないんだ・・


そう言って馬に乗り、去ろうとするジョンの背中に矢が突き刺さる
イーグリットは泣きそうな顔で何度も遠ざかって行くジョンに向けて矢を放った
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ジョンは何本もイーグリットの矢を受け意識もほぼない状態だった
しかし馬はジョンを黒の城の門前までちゃんと送り届ける
ジョンは重症ながらも久しく再会したサムとパイパーの声に応える事ができた
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〓 ドラゴンストーン島 〓


メリサンドルに連れられてドラゴンストーン島まで来たジェンドリー
豪華な服を与えられ、メリサンドルに誘惑され、儀式の道具にされ
そして今は地下牢に囚われていた
そこにジェンドリーと同じフリーボトム出身のダヴォスが尋ねてくる
ダヴォスは自分と同じスラム街のフリーボトム生まれにも関わらず
王の私生児という事で戦争の道具にされようとしているジェンドリーをほっとけなかった

高貴な者がジェンドリーを探し訪ねる時、いつも必ずよくない事が起こった
それをわかっていたつもりだったが今回もまた酷い目にあったジェンドリー
しかし生まれてずっと奴隷のような生活だったジェンドリーに女性と関わる機会はなく
妖艶なメリサンドルに誘惑され抵抗できるわけがなかった
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ダヴォスはシリーンの部屋でドラゴンストーン城に送られてきた手紙を読み
シリーンに教えて貰いながら文字の勉強をしていた
そして一つの気になる手紙をみつけた

ウェスタロス各地すべての諸侯、貴族の方々よ、ナイツウォッチより要請・・

その時ドラゴンストーン城に緊急を知らせる鐘が鳴った



すぐさま広間に駆けつけたダヴォスにスタニスはロブ・スタークの死の知らせが届いた事を話す
メリサンドルがジェンドリーの血を吸わせたヒルを生贄にした黒魔術
まるでその黒魔術がロブを殺したかのような、あれから間もなくの知らせだった
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ロブ・スタークを殺したのがメリサンドルの魔法かどうかはわかりません
戦争で人間が死ぬのは当たり前の事です
しかしこれだけは言える、黒魔術で国をどうこうしようなど間違っている
それは悪魔の所業です・・そして貴方は悪魔などではないでしょう


エーゴンがどうやって征服したか知っているな
彼は待ち受けるウェスタロスの王達より小さな艦隊と兵団しか持ってなかった
しかし三匹のドラゴンを持っていた・・ドラゴンも魔法だダヴォス卿
我が敵共は、我が王国を血で汚した・・・私はそれを忘れない、許すわけにはいかない
私はいかなる手段を使っても奴らを罰する・・・我が意のままに


(ロブは殺せたがジェンドリーの血を多少使った所で)王座は遠いままなの
大きな成果を手に入れるには大きな犠牲が必要なのよ




仮にもスタニスの甥であり、何の関係もないジェンドリーを
黒魔術の生贄にはさせたくなかったダヴォス
しかしスタニスはジェンドリーを犠牲にする事を躊躇わず決定した
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その日の夜が明けきらない内にダヴォスはジェンドリーを船に乗せ海へ逃がした
そしてその件でダヴォスは捕らえられ、怒るスタニスに死刑を宣告された

仰せのままに、しかし私はまだ貴方の王の手は解任されてない
我が務めとして言わせて頂きたい、貴方にはまだ私が必要になる


そう言ってダヴォスは黒の城から届いたメイスター・エーモンの手紙をスタニスに渡した
総司令官の死、偵察隊の失踪、そして壁の向こうから迫り来る王国全体の危機の詳細
手紙の内容もだがダヴォスが手紙を読めた事にも驚いたスタニス
メリサンドルはスタニスから渡された手紙を燃やし、その火に目を凝らす
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五王の戦いにもはや意味はなく、本当の戦いは壁にあります
壁での死の行進を止めれるのは貴方だけです我が王


貴方だけでは止められない、貴方の軍を再建できる者が必要だ
各諸侯を口説き、傭兵や海賊を貴方の側に加えるためにも


彼の言う通り貴方には彼が必要でしょう、彼にも来る戦争にて担う役があります

聞いたかダヴォス、お前が信じようとしなかった火の神にお前は命を救われたんだ
スタニスは笑いながらダヴォスにそう言った
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〓 キングスランディング 〓


庭園を歩くティリオンとサンサ、そして侍女として傍につくシェイ
通りすがる二人の若い貴族はティリオンを見て珍獣でも見るかのようにコソコソと笑う
ティリオンは二人の貴族の名前を覚えておき、いずれ訪れる復讐の機会を待つ

Sheep Shiftingがいいわ、羊の糞をあの人のベッドに仕込むの
マットレスに穴を空けて羊の糞を入れてから穴を塞ぐの
部屋は臭くなるし、彼は悪臭の原因がどこなのかわからないわ
妹のアリアにこれをやられたの、彼女はいつも私に腹を立ててたのよ


ShitをShiftだと思い覚えていたサンサ
無邪気に子供の悪戯の復讐の話をする世間知らずな妻の間違いに
笑いながら呆れるティリオン
その時ポドリックがやってきて、小議会の緊急召集を伝える
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タイウィンの王の手の執務室にティリオンが到着すると
そこにはいつもの小議会のメンバーに加え珍しくジョフリーがいた
ジョフリーは小躍りでもしそうな揚々とした顔でティリオンに手紙を渡し読ませる

ロズリンは上物のマスを捕まえた
そしてロズリンの兄弟は彼女の結婚式に一組の狼の毛皮を贈った
ウォルダー・フレイより


その手紙が何を意味するのかわからなかったティリオンにジョフリーが嬉しそうに言う

ロブ・スタークが死んだんだ!やつのクソババアもだ!
ウォルダー・フレイに感謝の返事を、そしてロブ・スタークの首を送るように書くんだ
私の結婚式の祝宴でサンサにその首をふるまってやろう

ダメだ、彼女はもうお前のオモチャじゃない
誰であろうと私の物だ、覚えておけ小さいモンスターめ
モンスターか・・口には気をつけたほうがいい
モンスターは凶暴なんだ・・・王など今すぐにでもハエのように殺されるぞ

今の発言・・お前の舌を切り取ってもいいんだぞ・・
私は王だ!・・・ただでは済まさないぞ・・

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ティリオンの言葉に激昂するジョフリー
それをなだめようとするサーセイ、そしてティリオンに謝罪を促すパイセル
そこで初めてタイウィンが口を開いた

自分の事を『私は王だ』などと言う人間は、本当の王ではない
この戦争が終わったらその事をちゃんと教えてあげましょう


私の父(ロバート)は戦争に勝ったんだ!彼はレイガー王子を殺し王となったんだ!
あんたがキャスタリーロックに隠れてる時にだ!


名ばかりの子供の王がこの国で最も力を持つ男に対して放った暴言に
サーセイを含めた小議会の全員が、余りに不敬なジョフリーを窘めるような目で見る

王はお疲れのようだ・・・部屋に戻して様子を見るように
私は疲れてなどいない!

タイウィンはサーセイにそう言い、怒りの収まらないジョフリーを部屋へ連れて行かせた
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続いて小議会の面々も席を立ち帰ろうとするが、ティリオンだけがタイウィンに呼び止められた
珍しくジョフリーを直接咎めたタイウィンに、ウィットを含め話し始めるティリオン

ウェスタロスで最も権力のある者を夕食も取らせずベッドに送るとは
やつがウェスタロスで最も力を持ってると思うほどお前はバカなのか?
それはジョフリー王への反逆ととれますが
王という名称がその者に力を与えると思うか?
いいえ・・軍力こそが力でしょう、ロブ・スタークも軍を持ち負け知らずだった
しかし結局はやはり貴方が彼を打ち破った・・・
ああ、そうだった・・・全部ウォルダー・フレイの手柄・・もしくは罪か・・
貴方への忠誠次第でしょうが・・
色んな見方があるでしょうが彼は立派な男でしょうか・・いや違う
彼はリスクを負うやり方はしなかった、もし確実な保証がなければ・・

私という保証があったからな・・・気に入らないか?
戦争でイカサマは当然の事・・しかし結婚式での虐殺というのは・・
1ダースの人間を夕食時に殺すよりも、戦場で1万人を殺すほうが立派だとでも言うのか?
だからこの虐殺を実行したと?・・多くの命を生かすために?
戦争を終わらせ、家族を守るためだ
ラニスター家を守り、我が血筋を守るために、私はもうしばらくこの世にいよう

北部の人間は忘れないでしょう
それでいい、南へ進軍すればどうなるか奴らに思い出させるんだ
スターク家の男は全員死に、ウィンターフェルは廃墟となった
お前とサンサの息子が成長するまでルース・ボルトンを北部の監視者とさせる
そのためにやる事はやってもらわねばならん

我らがどうやって彼女の母と兄を殺したか言った後で、彼女が私を受け入れると思いますか?
方法を問わずお前はあの娘に子を産ませるんだ
私は彼女をレイプする気はない
この世界の仕組みについての簡単な教訓を教えてもいいかな?
簡単にお願いできますか、私は貴方ほど利口ではないので
息子や娘の気まぐれや願いを優先する家は、家を優先する家には勝てない
良い家長とは個人的な欲望とは関係なく家の繁栄のために全力を捧ぐものだ


タイウィンの『家のため』というシンプルな持論を聞いてティリオンは笑う

何か面白かったか?
いえ、大変良い教訓でしたよ
貴方に全ての決定権がある以上は家への徹底した献身を説くのは貴方にだけは容易でしょうね

簡単だと?
家の利益のためでなく、貴方個人のために何かをした事はかつてありましたか?
お前が産まれたその日・・・私はお前を海へ運び流してやりたかった
だがそうはせず私はお前を生かし、我が息子として育てあげた・・・お前がラニスターだからだ



家の誇りと名誉を最優先にするタイウィンが出来損ないの息子を生かした理由
歩けば笑われるような男をラニスターの男として育てるのは
誇り高きタイウィンにとっては有り得ないほどの苦痛だっただろう
一方で出来損ないとはいえ、ラニスターの一人を守るためにその苦渋を飲み耐え続けた
ともかく自分が笑った父親の持論によって生かされていた事を知ったティリオンは
父の信念についてそれ以上は何も言えなかった
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ティリオンが部屋に戻るとサンサは窓際で悲しそうに外を見ていた
ティリオンが声をかけると、振り向いたサンサの目からは涙が流れた
自分の夫の家族によって母と兄を殺された事を知ったサンサ
同情はすれど慰める立場にないティリオンはただ黙って部屋を出るしかなかった
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レッドキープから港が見える見晴らしのいい展望台で密談するシェイとヴァリス
シェイはティリオンの傍にいるためにサンサの侍女として働いていたが
世話をしている内にサンサの事も好きになってしまっていた
自分の好きな男と好きな少女が結婚してしまったという複雑な関係
シェイはその立場の辛さをヴァリスに言うが、宦官のヴァリスにその気持ちは理解できなかった

しかし同じエッソス出身のシェイとヴァリスには相通ずるところもあった
二人には苗字が無く名前が一つだけ、そしてウェスタロスでは苗字こそがが重要だった
そしてヴァリスはシェイの手を取り小袋を握らせ、本題を話し始める

ダイアモンドです、船に乗りペントスかミア、もしくはリスでもいい
大きな家を買って召使いを雇い、遠くで新しい人生を始めるのです
謎めいたあなたの美しさに求婚者が列をなすでしょう

ティリオン・ラニスターはこの国をまともにする事ができる数少ない一人です
そういう考えを持ち、志しもある・・・そしてそれを成せる苗字も持っている
しかし貴女が・・・不安要素なのです
貴女が彼を愛してる事は知っています・・お金の関係ではない事も
お金の事で彼と別れてくれと言ってるわけではないのです
キングスランディングでの貴女という存在は彼を危険にするのです
どこか遠くで本当の家を見つけてください・・手遅れにならない内に・・


しかしシェイはダイヤモンドを投げ捨てた

別れたいのなら自分で直接言うように彼に伝えて
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気まずくて部屋に帰れず、ポドリック相手に管を巻きながらワインを飲んでいたティリオン
するとそこにサーセイが現れ、すぐさまポドリックを遠ざける
ワインを浴びるように飲むティリオンを見てサーセイが言う

不幸な花嫁が増えるとワイン売りが儲かるわね
サンサのせいじゃない
違うのかしら?じゃあ気をつけなさい
誰のせいで酔って泣くはめになってるのかはっきりさせないと
ありとあらゆる人間のせいで残りの人生泣き続ける事になるわよ

遅咲きの哲学者よりタチの悪いものはないな

ティリオンとサーセイは挨拶代わりの軽い言葉遊びに笑う

自分の意思とは関係なくタイウィンによって決められたティリオンとサンサの結婚
そして次はサーセイもロラス・タイレルとの望まざる結婚が待っていた
しかしサーセイはロラスとは結婚しないと言いつづけていた
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サンサとの関係を良い物にしたいのなら子供を作りなさい
そうすれば彼女も自分の人生にいくらかの幸せが見出せるわ

姉さんにも子供がいるだろ、それで幸せになれたのか?
いくらかはね・・でも子供達がいなければ私は塔から身を投げていたわ
子供達が私の生きる理由なの

ジョフリーでもかい?
ジョフリーでもよ・・・ミアセラが生まれる前はあの子が私の全てだったわ
どれほどの時間あの子を眺めていたかしら、あの子の髪、小さな手足、とてもかわいい子だった

恐ろしい人間は子供の時から恐ろしかったなんて言うでしょ
「それを知っておくべきだった、その頃それをわかっていれば」なんて
そんなの馬鹿げてるわ
あの子は私といる時は幸せだったの、誰もそれを奪う権利なんてないのよ
それがジョフリーだとしても・・・
自分の大事な人を奪われたら・・・どれほど辛いか・・

その苦しみはいつまで続くのかな
全ての敵と決着をつけるまでよ
いつだって敵だらけさ、また二人分の敵が追加だ
戦いは長く続きそうね・・
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キングスランディングのメインゲートの一つ
その門から入ってきたジェイミーとブリエン、そしてカイバーン
1年以上ぶりに帰ってきた首都、しかし誰もそれがキングスレイヤーとは気付かない
小汚い格好をした右手首のない男はただの田舎者にしか見えなかった
かつては豪華な鎧を着て馬で通った道を歩き、ジェイミーは城へと向かう
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そしてジェイミーは服も着替えないまま、何よりも先にサーセイの部屋を訪れた
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〓 ユンカイ 〓


デナーリスによって解放されたユンカイ
しかしユンカイでは他の奴隷都市に比べ、比較的奴隷の扱いが悪くなかったという事もあり
その生活に慣れてしまった奴隷達が今更自由に生きたいと望むかはわからなかった
その事を心配していたデナーリスだったが、やがて解放された奴隷達が門から出てきた
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解放された奴隷達の前で、今の彼らがどういう状況にあるか説明するミッサンディ
この御方はデナーリス・ターガリエン
嵐の中で生まれ、炎の中でも燃える事はないドラゴンの母
ウェスタロスの七王国の女王であらせられる
この御方がそなた達に自由を与えてくださる


そこでデナーリスがミッサンディを止め、自分で話し始める
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あなた方の自由は私が与えた物ではない
あなた方の自由は私が与えられる物ではないのです
それは他の誰の物でもない、あなただけの物だから
自由を取り戻したいのならば、あなた達一人一人が自分自身で掴み取るのです


やがて奴隷達がデナーリスに向かって「Mhysa ミサ」と口々に叫び出した

古代ギスカリの言葉で『』を意味する言葉
それぞれの自由を理解し受け入れた人々はデナーリスに手をのばし称える
デナーリスはそれに応えるように岩の台座を降り、かつての奴隷の人々の手に抱かれた
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